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製薬会社でのリストラや早期希望退職~50代のMRが考えるのは再就職?それとも…

製薬会社のMRは、どんどん削減されている状況にあります。

 

ここ5年間のMR数を調べてみると、右肩下がり。

 

大手製薬会社において、早期希望退職やリストラが話題になっていることは、みなさんもご存じの通りです。

 

アステラス製薬では2021年6月に450人程度の早期退職者の募集を発表、2018年に行われた早期希望退職では700人程度の職員が募集に応じたことが分かっています。

 

ノバルティス ファーマは2021年4月に早期希望退職の募集がなされていますが、すでに3年連続となっていることから、かなりの人数が削減されていることが理解できます。

 

いずれにおいても新薬の開発が進んでいる製薬企業ですが、それでもMRが削減されているのは、やはりコロナ禍によって営業スタイルに変化があったことが大きな要因のようにも感じます。

 

ただ、50代のMRの場合、早期希望退職に素直に応じられない事情もあるかと思います。

 

住宅ローンがまだ残っている、子供が大学に進学した、親が老人ホームに入居した、など、50代では出費も多くなりますので、不安に感じる方も多いでしょう。

 

また、「まだまだやれる!」というバイタリティの高い方もMRの中には多いはずです。

 

そこでここでは、リストラや早期希望退職を迫られている、もしくは今後そのようなことも避けられないような状況である50代のMRのために、どのように対応しておくべきなのかお伝えしたいと思います。

 

コロナ禍で変化する製薬会社での早期希望退職・リストラの状況

 

製薬会社の早期希望退職・リストラの状況は今まででもありましたが、特にコロナ禍において変化したように感じます。

 

今後も警戒すべきなのか、一般企業全体を踏まえてお伝えしたいと思います。

 

早期希望退職の多かった2020年…2021年は?

東京商工リサーチが発表している

2020年上場企業の早期・希望退職実施調査

において、早期希望退職を行った上場企業は93社であったことが分かっています。

 

あくまで上場企業だけの数字ですが、リーマンショック直後の2009年に次ぐ高水準であることが分かっています。

 

これは製薬企業だけではなく、一般企業も含まれている数字ではありますが、新型コロナウイルス感染症が企業経営に大きな影響を与えていることが理解できます。

 

2019年では35社であったことから、コロナ蔓延の影響が大きかったことは間違いなく、2021年においても影響はおさまっていないことから、今後も増えることは予想できるでしょう。

 

製薬企業が早期希望退職・リストラを行う2つの理由

大手企業において、コロナ禍で早期希望退職が行われることになった大きな要因として、次の2点が挙げられます。

 
  • 経営不振

  • テレワークの導入など働き方の変化

 

これは、製薬企業にも当てはまるものではないでしょうか。

 

特に製薬業界においては、「薬価下げ」が行われるとたちまち収入が下ることになりますし、また新薬を開発したとしても特許切れになるとジェネリック医薬品が出回ることになります。

 

当然ながら、経営に対する影響は今後も十分に考えられることですので、経費の大きい人件費を削減したいと考えるのは当然のことです。

 

また、多くの企業が導入したように、MRにおいてもテレワーク営業が余儀なくされることになりました。

 

薬剤ごとにリモートMRを配置する製薬企業も現れているように、営業方法はコロナ禍で大きく変化したように思います。

 

そのため、今までのように病院やクリニックに直接営業を行うMRのスタイルは、今後も見直されるようになることは間違いないでしょう。

 

早期希望退職のメリット・デメリット

早期希望退職にはメリット・デメリットがあります。

 

もし今後、早期希望退職やリストラが行われる可能性があるならば、しっかりとメリット・デメリットを把握しておき、適切に対処できるようにしておく必要があります。

 

場合によっては、希望に応じた方が豊かな人生を歩むことができるかもしれませんし、また応じないほうがいいようなケースもあるのです。

 

今後の判断材料として、詳しくお伝えしていきましょう。

 

早期希望退職のメリット

  • 退職金が割増される

  • 会社都合で退職できる

  • 自由な時間が手に入る

 

早期希望退職に応じた場合、通常の退職金に一定金額が割増されて支給されます。

 

割増退職金については各企業によってさまざまですが、大手製薬企業の場合にはかなり大幅な割増がなされるようなこともあります。

 

例えばファイザー製薬において2019年に実施された早期希望退職の割増退職金については、通常の退職金に加え年収ベースで4年分以上を割増支給すると発表されています。

 

年収1000万円のMRであれば、通常の退職金に4000万円以上が割増されることになりますから、かなり大きな収入となるのは間違いないでしょう。

 

早期希望退職の場合には、自己都合退社とはならず、会社都合での退職となります。

 

会社都合で退職した場合には、失業保険は最短1週間で受け取れることができるメリットがあります。

 

また自己都合退社よりも失業保険金の金額が大きくなりますので、会社都合による退職は大きな意味があるように感じます。

 

もし、これらの収入で何とかなるのであれば、ゆっくりとした人生を歩むことができるようになります。

 

今まで日々の営業だけではなく、一昔前なら休日でも接待に時間を費やしていたというMRもおられるかもしれません。

 

度重なる転勤で苦労なさった方も多いでしょう。

 

そのような苦労が活きる、早期希望退職になるかもしれないのです。

 

早期希望退職のデメリット

  • 再就職できない可能性がある

  • 収入が下ってしまうことも

  • 将来の年金が減る可能性がある

 

早期希望退職に応じてしまうことで、再就職が難しくなってしまうことがあります。

 

これには2つの理由があって、まず1つ目が「年齢によるもの」です。

 

50代になるとそれまでの実績があるとしても、なかなか転職するのは難しい年齢であると言えます。

 

もう1つの理由として、退職した製薬企業から転職先の制限を受けることがあるというものです。

 

先ほどご紹介した2019年にあったファイザー製薬の早期希望退職では、退職後の一定期間において競合会社への転職を制限しています。

 

退職後3年以内に制限する企業に転職した場合、割増退職金の返還が求められます。

 

このような措置は業界初であったために注目されましたが、今後、自社の専門知識やノウハウが流出しないように、このような措置を行う企業が増えてくるかもしれません。

 

そのような理由もあって、仮にうまく転職できたとしても、今までのような収入が得られない可能性があります。

 

また、収入を下げてしまうことによって、将来得られていたであろう年金額が下がってしまうことも考えられます。

 

まとめ

製薬会社では、今後もリストラや早期希望退職は行われることになるでしょう。

 

特に50代のMRは、その対象とされる可能性も高いので、そのような事態になった場合にどう対応すべきなのか、考えておく必要があります。

 

製薬業界は、生活習慣病などの薬から、がんなどのオンコロジー領域や、より専門的な疾患領域での新薬開発にシフトしているように感じます。

 

そのため、MRにおいてもより高い専門知識を求められることになるのは間違いないでしょう。

 

どのような状況になるとしてもMRを続けたいと考えているのであれば、必要とされる人材であり続ける必要があるでしょう。

 

もし、そのようなスキルや知識を持ち合わせているのであれば、仮にリストラにあっても早期希望退職に応じても困ることはないのです。

 

日ごろからMR業界に詳しいキャリアコンサルタントに相談しておくことをおすすめします。

 

どのようなスキルや知識が求められているのか、アドバイスを受けることもできるでしょう。

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