人生100年時代に40代MRはどう生き残っていくべきか~40代MRが真剣に考えてみた
MRがどんどん少なくなっている…
MRとしてどう生き残っていくべきなんだろう…。
MR数が6万人を大きく下回っていると報道されています。 MR数の推移をみていると、これからも減少傾向にあることは間違いありません。 そのような状況の中でどう生き残っていくべきなのか、真剣に悩んでいるMRも少なくないでしょう。
ここでは、そのような状況でMRはどう生き残っていくべきなのか、同世代のMRであるダイスケが真剣に考えてみました。
MRはどうなる?MR数の現状と今後を予想する!
社会では、定年を引き上げようとしていることをご存知でしょう。 そのような状況の中で、MR数は減少の一途をたどっており、働き方もかなり変化が見られるようになりました。 MRは今後どうなっていくのか、さまざまな状況から考えてみたいと思います。
70歳までの定年延長が議論されている…
「高年齢者雇用安定法」の改正によって、定年は60歳から65歳に引き上げられました。 2025年4月までは経過措置期間となっており、それを超えれば定年制を敷いている企業は一律に65歳で定年となります。
さらに議論は進んでおり、2021年4月に施行された改正「高年齢者雇用安定法」において、70歳までの定年延長、継続雇用の努力義務が新設されたのです(参考:厚生労働省:高年齢者雇用安定法改正の概要)。
わが国の年金制度は60歳から支給を受けることができますが、それに合わせて60歳を定年時期として考えられてきたのです。 しかし、今どきの60歳と言いますと、まだまだ現役と同じように元気に働ける方がたくさんいらっしゃいます。 また、働けるなら働きたいと考えている方も少なくないために、定年制度が見直されてきたのです。
しかし、社会はそのような状況の中にあるにも関わらず、MRの早期退職・リストラは進んでおり、現在のMR数は6万人を大きく割り込んでいることがわかっています。
MR数が年々減少!6万人を大幅に割り込んでいる衝撃事実
年度 | MR数 |
2020年度 | 53,586人 |
2019年度 | 57,158人 |
2018年度 | 59,900人 |
2017年度 | 62,433人 |
2016年度 | 63,185人 |
※「2021年版MR~MRの実態および教育研修の変動調査」より抜粋し筆者作成 2021年11月、MRに関する衝撃の事実が報告されたのをご存知でしょうか。 公益財団法人「MR認定センター」が発表した最新版、「2021年版MR~MRの実態および教育研修の変動調査」によりますと、2020年度のMR数はなんと53,586人。 6万人を大きく下回り、もう2021年度では5万人を割ってしまう勢いになっているのです。
MR数の推移は次の通りです。 2016年から比較すると、約1万人ほど減少していることがわかります。 たかだか5年程度で1万人が減少しているのですよ! これは、ほかの業種をみても異常な状態であることは間違いありません。 実際、MRの働き方にも大きな変化が現れているからです。
MRの働き方の変化と減少傾向の関係
MR減少の事実は承知の事実で、働き方にも変化が見られるようになりました。
「営業エリアが広くなった」「ノルマの達成が厳しくなった」という声を多く耳にするようになったのは確かです。 コロナ禍になって、「リモートMR」という新しい働き方が現れるようになったことも、MRを減少させる要因になっていると考えられます。 つまり、MR数に比例してMRの業務をどんどん見直されているのです。
そのような状況の中で、現在20代のMRでしたら業界の状態を見極めながら、新しい業界に飛び込んでみようとする方も多いでしょう。 50代後半のMRならば、早期退職に踏み切る方も少なくないように感じます。
ただ、40代ならば?50代前半ならば? 家を買った、子供は小さい、妻は子育てに忙しい…。 そのような状態で、MR数が減少している状況をみていると、不安になるのも仕方のないことではないでしょうか。
人生100年時代に40代MRはどう生き残っていくべきか
人生100年時代と言われていますから、単純に40代MRであれば、まだ人生の半分も生きていないことになります。 ただ、冒頭からもお伝えしている通り、早い段階でどう生き残っていくべきか、真剣に考えて行動すべきときではないかと考えます。 その理由として、このようなことが考えられます。
- 製薬会社の営業が不要になる
- MRの必要性がなくなる
製薬会社の営業が不要になりMRの必要性がなくなる理由
そもそもなぜMRが必要であったかというと、医師にとって薬剤に対する情報を仕入れる、もっとも身近な存在であったからです。 わざわざ自身で薬剤の情報を調べなくても、高度なスキルを持ったMRに質問すれば、教えてもらうことができたのです。
しかし、インターネットが普及するようになると、医師が必要な情報だけピックアップできるようになりました。 例えば、医師が登録するような医療情報を提供するサイトに登録しておけば、高度な薬剤の情報をすぐに検索することができるようになっています。
また、新型コロナウイルス感染症の蔓延が、この状況を加速させることになりました。 訪問による営業からリモートによる営業に変わり、「リモートMR」という新しい営業方法が確立されるようになりました。 大手製薬会社も、リモートMRを配置して医師もうまく活用できている状況がわかっています。
40代MRはどう生き残っていくべきか
40代MRであれば、上記でお伝えした定年制度の変更も加味すると、まだ定年まで20年から30年程度は働かなくてはいけません。 そのため、まだ早期リタイヤという訳にはいかないでしょう。 住宅ローンも残っている。 子供の教育にこれからお金が必要になってくる。 そう考えると、どのように生き残っていくのか戦略を立てておくことが重要になります。
- 柔軟性
- 謙虚さ
- スキルを活かす
わたしが考える40代から50代のMRが生き残るべき方法は、上記3つにまとめることができます。
いつまでも従来のMRの働き方に固執していれば、いつかはリストラにあってしまうことは間違いないでしょう。 時代にあった働き方ができる柔軟性を持ち合わせておくことが大切です。 他の業界に移るためのスキルも磨いておく柔軟性を持っておかねばなりません。
また、生き残っていくには、謙虚さも大事でしょう。 謙虚に学ぶ姿勢がなければ、いつの間にか社会から淘汰されることになっていくからです。 学びを積み上げていけば、そのスキルを活かすことができます。 MRとして続けて行くこともできれば、転職して新しい天地で活躍することもできるはずです。
40代MRはどの職業・業界へ転職するのがいい?
- 長く働ける
- 効率よく稼げる
40代MRが転職を考えるのであれば、上記2つのポイントを外さないことが重要です。
上記でもお伝えした通り、40代であればまだ20年から30年程度は働かねばならない可能性があります。 今後、転職活動も柔軟にできない年齢にも達してくることからしても、長く働き続けられる業界に転職することはそのまま生きやすさにも繋がるでしょう。 また、収入面においても充実していることが必要です。
特に40代であれば、子育てや子供の教育にお金が必要になっていく年代でもあります。 どのような企業でも良いから転職するという考えでは、将来的に行き詰ってしまうかもしれないのです。 そのように考えると、 「薬剤師」 は賢明な選択肢にあると考えています。 薬剤師といっても、働き方や職場はさまざまな選択肢が可能です。
薬局だけではなく、病院の調剤業務、ドラッグストアなど、自分のあった働き方を見つけることができるでしょう。
まとめ
人生100年時代と言われていますので、MR数が激減している状態の中で、どのように生き残っていくべきなのか考えておく必要があります。
MRとして働き続けることも今後はどうなるかわかりません。 そのため、自身に柔軟性を築き上げておくことが重要であるように感じるのです。 薬剤師は一つの方向性として、持っておくべき選択肢になるでしょう。 転職を検討しているのであれば、薬剤師の転職に精通しているキャリアコンサルタントに相談しておくことをおすすめします。
MRである私たちのキャリアを認識しながら、的確な提案や計画をしてもらうことができるからです。 キャリアコンサルタントへの相談は無料です。薬剤師転職に特化した転職エージェントに登録しておくといいでしょう。
« 【20代、30代MRキャリア戦略特集】医療系ベンチャー、外資製薬、国内製薬への転職方法まとめ | MR経験者が薬剤師を目指すのに忘れてはいけない3つのステップ »