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オンコロジーMRへの転職~経験者や未経験者に求められる姿勢は?

オンコロジーMRへの転職が注目されています。

オンコロジーMRとは、癌(がん)治療を中心にしたドクターに対して、MRとしての営業活動を行う専門職です。

近年、開発が急速に進んでいる癌治療に対する高いスキルが求められています。

オンコロジーMRへの転職の状況をはじめとして、経験者・未経験者に求められるスキル、これからのMRに持ち合わせておきたい姿勢などについてご紹介していきます。

MR転職、薬剤師転職

オンコロジーMRへの転職~今後の動向や求められる姿勢

オンコロジー(oncology)とは、腫瘍学のことを指しており、癌を中心に腫瘍の原因を突き止めたり、治療法を開発したりする研究のことを言います。

わが国においては、癌全般の治療や診断として用いられる用語であり、癌治療薬の市場のことをオンコロジーと呼ぶこともあります。

オンコロジーMRは、癌治療専門のドクターが所属する基幹病院や大学病院、がんセンター、専門の開業医などといった機関に対する営業活動を専門にしています。

製薬会社において癌治療薬の開発が進む中で、オンコロジーMRの数は増えている状況です。

 

生活習慣病MRのリストラが加速した理由

製薬会社では、疾患の領域ごとに部門が成り立っていますが、近年「生活習慣病」の部門が縮小傾向にあります。

新聞やテレビなどの報道でもみられる通り、MRのリストラが増えていますが、これはまさに生活習慣病MRが中心であることが知られています。

今までは生活習慣病薬の売れ行きがよく、担当のMRは医療機関に対して活発な営業活動がみられていましたが、新型コロナウイルス感染症がこの状況を一変させることになりました。

医療機関が外部からの営業訪問を規制するようになったのです。

テレワークがメインとなった2020年、医療機関に張り付いていたこれまでのMRの営業とは違い、メールなどでのやり取りがメインの活動となりました。

しかし、それでも売上自体は大きな影響を受けることがなかったことから、今までの過剰な営業活動を改める企業が増えたのです。

きっかけはコロナ禍によるテレワークによるものでしたが、MR業界全体の活動が見直されることになったのです。

 

なぜオンコロジーMRの数は増えているのか

MRの全体数が減少するなかで、オンコロジーMRの数は増えていることが分かっています。

これには癌をはじめとする、専門性の高い領域を強化する方向性を打ち出す製薬会社が増えていることが背景にあります。

近年、製薬会社における新薬の開発や効能の追加などによって、癌治療に対して目覚ましい進歩が見られています。

つまり、オンコロジーMRには、専門領域の高いスキルが求められます。

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癌治療には消化器や呼吸器などの「固形癌」と、リンパ腫や白血病などの「血液癌」に対するものに分けられます。

それぞれによって癌の治療法は異なり、治療に用いられる薬剤もさまざまです。

もちろん、消化器の仲間である胃と大腸の癌であっても、治療法や薬剤はまったく違うものが選択されることも少なくありません。

そのためオンコロジーMRは、「消化器専門」や「リンパ腫専門」など製薬会社が力を入れている研究分野に沿った活動となります。

癌治療に取り組む製薬会社では、限定的な部門での高いスキルが求められているのです。

 

オンコロジーMRに求められる姿勢

上記でお伝えした通り、癌治療の視点で見れば、オンコロジーMRは「癌専門」ではなく、「消化器専門」「リンパ腫専門」などの専門分野で活躍することが多くなっています。

オンコロジー領域としてくくられて考えられることは多いのですが、実際にはまったく異なるスキルを要していることが分かります。

そのため、オンコロジーMRへの転職を考えている場合、製薬会社が取り組んでいる専門領域についてしっかりと把握しておく必要があります。

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例えば、消化器専門の研究に取り組んでいる製薬会社への転職を希望する場合には、当然ながら消化器に対する癌治療についてのスキルを持っていないことには採用されるはずはないということなのです。

特に癌治療の開発は、近年とてもスピーディーです。

ステージごとの治療法は異なりますし、その都度、使用される薬も異なります。

また、その分野において期待されている治療法や新薬の開発などの情報を知っておくことも大切になってきます。

そのような、自己研鑽や自己学習の姿勢がなければ、癌治療の最前線についていくことは不可能なのです。

 

オンコロジーMRへの転職は経験者だけ?未経験者は?

製薬会社の状況などを自分なりに分析して、「オンコロジーMRになりたい」という方がどんどん増えている状況です。

特に風邪や糖尿病などといった生活習慣病を扱う、いわゆるプライマリー領域でのMRについては減少傾向が続く中で、オンコロジーMRへの転職を狙っているケースも少なくありません。

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オンコロジー領域で活躍されているMRが他社に転職するケースにおいては、経験があるということで有利になることは間違いありません。

オンコロジーMRでの経験があれば、転職を希望する製薬会社に対して、どのようなスキルを求められているのか想像がつきますので、有利に転職活動が行えるでしょう。

とはいえ、プライマリー領域でのMRがオンコロジーMRへの転職ができないかというと、そんなことはありません、

オンコロジー領域では癌に対するスキルさえ持っていればそれでいいという訳ではなく、患者さんの多くは生活習慣病をはじめとする基礎疾患を抱えていることが分かります。

あるいは癌治療によって、生活習慣病を引き起こすようなことも少なくないでしょう。

そうなれば、プライマリー領域でのスキルは、すべてプラスになるということです。

あとは自身の努力で、専門領域のスキルを身につけていけば、オンコロジーMRとしての活路を見出すことができるでしょう。

 

変わりつつあるMR業界に対して柔軟性を持っておこう

MRが激減したひとつのきっかけとして、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」の存在があります。

これは、2018(平成30)年9月25日に厚生労働省によって公表されたもので、医療用医薬品の適正な情報提供の在り方について示されたものです。

この中では、医療用医薬品の販売情報提供活動において、口頭での説明などの場で不適切な使用を助長するような行為など、適正な使用に影響を及ぼすことを懸念しています。

製薬会社のMRは、もちろん雇用されている企業が開発した薬剤を営業するために、あの手この手の手法を使います。

しかし、その行為が行き過ぎてしまうことによって、虚偽や誇大とまでは言えないにしても、誤解されてしまうようなことも起きてしまう可能性があります。

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当然ながら、営業活動においては、医薬品に対して承認された効果・効能・用法・用量の範囲内である必要があり、科学的・客観的な根拠に基づいていなければなりません。

どうしても、風邪や糖尿病などといった生活習慣病に対する領域においては、画期的な新薬が生まれるようなことがありませんから、行き過ぎた営業活動のリスクが高まってしまうのです。

また後発薬の登場によって薬価の引き下げなどに繋がることは当然のことで、製薬会社の収益が落ちると、MRの雇用者数が減ってしまうことも当然のことなのです。

そのような流れをしっかりと見極めておくことも、これからMRとして活躍するためには必要な視点ではないでしょうか。

 

まとめ

オンコロジーMRへの転職についての情報をお伝えしました。

MR業界の中でもオンコロジーMRの採用は増えています。

これは近年、急速に研究されるようになった癌治療や新薬開発によるものです。

癌治療に対する高いスキルが求められているだけではなく、癌治療で生じる周辺領域に対してもスキルが求められることがあります。

そのため、オンコロジーMR経験者だけではなく、未経験者のMRであっても転職できる可能性があります。

オンコロジーMRへの転職については、転職サイトに属するキャリアコンサルタントをうまく活用することをおすすめします。

特に製薬会社が求めている専門的な研究領域については、なかなか自分自身だけの転職活動では掴めるものではないからです。

転職サイトを活用すると、未公開求人も紹介してもらえますので、一般的に見ることができない求人に応募することも可能です。

特に、オンコロジーMRのような専門性が高い求人については、未公開になっていることが多く見受けられます。

そのため、いくつか登録しておき、自分にあった求人を紹介してもらうといいでしょう。

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