転勤と残業が嫌なMRならドラッグストア薬剤師への転職がおすすめ
「全国への転勤はもう無理…」
「残業ばかりで家庭を犠牲にするのはもうイヤ!」
そのようなMRが、いま転職先として注目しているのが「ドラッグストアの薬剤師」。
転勤がなかったり、あったとしても近隣店舗のみというドラッグストアも多くあり、しかも残業は少なめでライフワークバランスを優先させることができます。
さらに、休みが取得しやすかったり、意外に報酬が高めであったりもします。
ここでは、ドラッグストア薬剤師の転勤・残業はどのようになっているのか、ライフワークバランスを優先させるためのドラッグストアの選び方などについてご紹介していきます。
ドラッグストア薬剤師の転勤は多い?
製薬会社のMRの場合、どうしても転勤は避けられません。
そのため、結婚やお子さまの誕生によって、現実的に転勤が難しいという状況が生じてしまうことも多いのではないでしょうか。
大手ドラッグストア薬剤師の転勤は、基本的には全国転勤がありますが、現実的には地元にある店舗への移動がほとんどです。
いきなり遠くの店舗への移動を命じられるようなことはほとんどなく、自ら希望して地方に転勤するというケースが多くなっているのです。
また、大手でも「地域限定社員」として採用されるケースもあり、それであれば地域内の店舗への転勤のみとなっているので安心です。
ドラッグストアや調剤薬局は、地域限定で展開している店舗もありますので、そのような企業を選べば転勤を気にすることもないでしょう。
地域限定のドラッグストアといっても、市内に100店舗ほど展開しているような企業もありますので、会社の経営や将来性に不安を抱くこともありません。
ドラッグストア薬剤師の残業は?休みは取れる?
ドラッグストアでの薬剤師の求人をみていると「残業は少なめです」「休みは取りやすい」といった記載を見かけることがあります。
確かに、一般的には残業時間は月に10時間~20時間程度であると言われていますが、これは店舗によっても大きく左右されるために注意が必要です。
ただ、都心部にあるドラッグストアでは月に30時間を超えるような店舗もありますが、薬剤師を複数配置することによって、解消されている店舗も少なくありません。
大手ドラッグストアチェーンでの1店舗当たりの薬剤師数を調べてみました。
ドラッグストア |
1店あたりの薬剤師数 |
ウエルシア薬局 |
2.2 |
ツルハ |
2.5 |
マツモトキヨシ |
4.5 |
サンドラッグ |
5.0 |
ココカラファイン |
5.1 |
※2016年現在での届出情報から筆者作成
業界最大手であるウエルシア薬局では、1店あたりの薬剤師数の平均は2.2人。ココカラファインでは5.1人となっています。
そのため、比較的休みが取得しやすい構造になっていることも分かります。
ただし、ドラッグストアの営業時間は10時から21時もしくは22時までであることが多いために、夜遅くのシフトが組まれてしまうということはあるでしょう。
しかし、その場合には交代制勤務になっており出勤時間も遅くなりますので、家事などを済ませてから出勤するということもできるのではないでしょうか。
例えば、早出勤務の場合には9時~18時までで残業は1~2時間程度、遅出勤務の場合には13時~22時までで残業は1時間程度であるケースが多くみられます。
ドラッグストア薬剤師の報酬は低い?
ドラッグストア |
薬剤師の平均年収 |
ウエルシア薬局 |
709万円 |
ツルハ |
716万円 |
マツモトキヨシ |
764万円 |
サンドラッグ |
534万円 |
ココカラファイン |
682万円 |
※2016年現在での届出情報から筆者作成
ドラッグストアへの転職となると、気になるのはやはり年収でしょう。
製薬会社のMRであれば、30代であっても700万円前後であると言われますから、ほかの産業と比べるとかなり高収入であることは間違いありません。
ただ、大手ドラッグストアの平均年収を見てみると、かなり高収入であることがお分かりになるのではないでしょうか。
企業によって差はありますが、ドラッグストアに転職することによって、それほど収入を下げない可能性もあります。
また、地方限定のドラッグストアにおいても、薬剤師を確保するために報酬を高めに設定されていることが珍しいことではありません。
報酬を低めに設定してしまうと、どうしても待遇の良い企業に人材が流れがちになってしまいますから、より待遇を良くしているというケースも見受けられるのです。
そのため、いい求人を見つけることができれば、報酬をそれほど下げず、ワークライフバランスをうまく図りながら働くことができるでしょう。
自分にあったドラッグストアの選び方
・調剤機能の有無
・全国展開型か地域密着型か
・キャリアコンサルタントに相談する
転勤と残業が負担となっているMRが、ドラッグストアの薬剤師求人を選ぶ場合には、上記3つのポイントに着目するといいでしょう。
調剤機能の有無
ドラッグストアは、調剤施設が用意されている店舗だけではありません。
調剤機能がない場合、薬剤師は一類医薬品の販売対応を行うことになります。
調剤を行わない場合であれば「報酬が低いのではないか」といったイメージがあるかもしれませんが、一類医薬品の利益率はとても良いので、高い報酬を提示している企業も少なくありません。
よりお客さんとの距離が近くなりますので、やりがいを感じやすく、それを好んで転職先として選ばれることもあります。
自分自身がどのように働きたいかによって、意識してみるといいポイントです。
全国展開型か地域密着型か
上記でもお伝えしましたが、大手ドラッグストアであれば全国展開されていますし、地元に限定して展開を続けているという企業も存在します。
大手ドラッグストアの場合では原則的には転勤がありますし、気になる場合には地元密着型のドラッグストアを探す方がいいかもしれません。
どちらを選べばいいのか迷っている場合には、報酬や福利厚生、薬剤師の配置人数など、別の要素に着目して選ぶことも必要でしょう。
キャリアコンサルタントに相談する
MRが薬剤師に転職する場合には、キャリアコンサルタントに相談することをおすすめします。
キャリアコンサルタントとは転職エージェントに所属する転職の専門家で、特に薬剤師に特化している場合であれば、地元のドラッグストアの情報を知り尽くしています。
そのため、「転勤したくない」「残業したくない」「報酬を下げたくない」などの希望をしっかりと伝えておけば、自分にあったドラッグストアを見つけてくれます。
また、キャリアコンサルタントは実際に転職した人からの情報や、営業活動において店舗の担当者から情報を得ることが多いので、求人情報では知ることのできない情報まで掴んでいます。
例えば、「未経験でもしっかりと教育してもらえる」「人間関係がとてもいい」などといったことまで教えてもらうことができるのです。
しかも、相談や求人の紹介などは無料で対応してもらえますので、安心して利用できるのではないでしょうか。
まとめ
MRはやりがいのある仕事ではありますが、どうしても転勤や残業はつきものとなっています。
そのためライフワークバランスを大切にしながら働ける、ドラッグストアでの薬剤師を目指すMRは少なくないのです。
「かかりつけ薬剤師」という言葉が一般的になりましたので、まだまだドラッグストアでの薬剤師は不足しています。
自分にあった求人をうまく見つけだすには、転職エージェントに無料登録してみて、キャリアコンサルタントに相談してみることがいいでしょう。
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