40代MRが薬剤師転職を成功させるには~コロナリストラに負けない転職方法
「もう会社にいられない…」
「辞めるというまで面談される…」
「リストラされる前に転職したい…」
今、40代のMRでこのように考えている方は少なくありません。
早期退職を迫られている、少ない人員で営業成績を求められる、といった厳しい状況である40代MRが増えているのです。
会社での居場所がなく、しぶしぶ退職に応じざるを得ない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのようなMRの転職先として注目されているのが薬剤師業界です。
ここでは、40代MRの現状と共に、転職を本気で考えている方のために薬剤師業界への転職について詳しくお伝えしていきます。
40代MR「もう会社にはいられない!」製薬会社の現状とは
製薬業界だけではありませんが、リストラや早期退職の対象者は一般的に、40代から定年間際の方であると言えます。
特に、製薬業界のMRは高報酬であるが故に、かなり大胆に人員整理が行われている実態があります。
そのため、これから大手だけではなく中小製薬会社でも同じように早期退職の応募が始まってくるように感じています。
製薬会社の現状と共に、どのように対処すべきなのか詳しくご紹介していきましょう。
MR減少は40代MRが多い?製薬会社のリストラ・早期退職の実態
製薬会社では収入の大きいMRを早期退職によってどんどん整理している状態です。
下の表をご覧ください。
MR白書の年度 |
MR数 |
2020年度 |
57,158 |
2019年度 |
59,900 |
2018年度 |
62,433 |
2017年度 |
63,185 |
2016年度 |
64,135 |
※公益財団法人MR認定センター「MR白書より抜粋して筆者作成
ここ5年間でMR数は約7,000人減少していることが分かりますが、実に1割以上の減少率となっています。
それもそのはずで、2019年にはアステラス製薬が約700人、エーザイでは約300人、2018年では大正製薬で約900人が早期退職に応募していると報道されています。
特に早期退職の対象と考えられているのは40代から50代にかけてのMR。
中には、何度も上司と面談を行い早期退職を迫まられた、といった報道を見かけるようなこともあります。
そのような状況では、自身の会社での居場所がなくなり、また先行きを考えると転職したほうがいいのではないかと考える方も多いのです。
コロナ禍のリストラが増えた製薬業界~今後は中小製薬会社も!
新型コロナウイルス感染症が蔓延するまでの製薬業界では、主に大手製薬会社での早期退職が多く見受けられました。
これは、業界再編や薬価下げなどが理由となって、収入の高いMRを整理することに踏みきったものであると言えます。
しかし、2020年に入り、コロナ禍になるとMRのリストラや早期退職は大手だけではなく、中小製薬会社にも見られるようになりました、
製薬業界最大手である武田薬品では2020年下期において大規模な早期退職を募集しましたが、日本ケミファのように中小製薬会社でも数十人規模で行われたと報じられています。
コロナ禍でそれまでのMRの営業スタイルに大きな変化が訪れたことが要因になっていることが考えられますが、恐らく中小製薬会社でもまだまだ人員整理は進んでいくのではないでしょうか。
製薬会社では40代MRに厳しい面談も
早期退職者の募集が行われると、対象者に対して上司や人事担当から面談される機会が多くなります。
対象者はもちろんMRだけではなく、全ての社員ということになりますが、若手職員やMR以外の職員に対しては1~2回程度の形式的な面談で済むことが多いといわれます。
それに対して、40代からのMRに対しては、定期的に面談が行われているような製薬会社も見受けられます。
もちろん直接的に「辞めろ」と言われることはないのですが、実質的には遠回しにそのような意思を本人に伝え、退職を迫っている実態があります。
また、業務の現場においては、少なくなった人員で今まで以上の結果が求められてしまいますから、結果的に会社に居づらくなってしまいます。
今後もこのようなことは、どの製薬会社でも珍しいことではなくなりますから、先行きが不安に感じている方であれば、早めに転職への道を切り開いておくべきだと感じます。
40代MRの転職先として注目されている薬剤師業界その理由
40代MRが転職先として「薬剤師業界」に注目している方は少なくありません。
新型コロナウイルス感染症の影響をまともに受けたMRとしては、そのような影響を受けない安定した仕事に就きたいと考えているのではないでしょうか。
そこで、現在の薬剤師業界がどのような状況であるのかお伝えし、40代MRの転職を考えていきたいと思います。
コロナ禍でも業績アップのドラッグストア・調剤薬局
コロナ禍で経済が停滞しているのはご存じの通りですが、実は大手ドラッグストアや調剤薬局においては増収傾向であることが報じられています。
例えば、ドラッグストア「スギ薬局」を展開するスギホールディングスでは、売上高が過去最高を更新したことが話題となりました。( 朝日新聞報道より)
この報道によりますと、スギ薬局では毎年100店舗を上回る出店攻勢が続いていて、そのためにほとんどの月で1~2割程度の増収となっているのです。
もちろんスギ薬局だけではなく、大手ドラッグストア・調剤薬局の多くは増収を報告しています。
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ウエルシアホールディングス(前年同期比111.5%:2021年2月期)
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ツルハ(前年同期比108.9%:21年5月期上半期)
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コスモス薬品(前年同期比112.0%:021年5月期)
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サンドラッグ(前年同期比103.5%:2021年3月期)
大手は軒並み増収となっていることが分かります。
しかも、どの大手ドラッグストア・調剤薬局でも「調剤部門」の伸びが大きいと答えています。
大手の中で「マツモトキヨシ」は減収で、2021年3月期では前年同期比8.8%減と発表されていますが、ドラッグストア大手の「ココカラファイン」と統合し、売上高が1兆円を超えると期待されています。
このようにみていると、薬剤師の需要が高まっていることが理解できるのではないでしょうか。
40代MRが薬剤師転職を成功させるには
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MR経験者は薬剤師未経験でもやはり有利
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40代でも長く働ける人材を採用したい
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薬剤師業界に強いキャリアコンサルタントに迷わず相談
コロナ禍の今、薬剤師の人材が求められていることを説明してきましたが、それでも未経験となると本当に転職できるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、MRが持っている薬剤の知識や営業スキルは、ドラッグストアや調剤薬局においても求めらているものです。
また、一般的には40代からの転職は厳しいといわれますが、出店攻勢が続いているドラッグストアや調剤薬局においては、長く働ける人材を採用したいと考えています。
薬剤師は業界全体で足りない状況にあり、採用するために多大なコストを必要とします。
そのため、力のある人材であれば、むしろ採用してからの研修に力を入れて、MR経験者など未経験者を発掘しているのです。
そのような業界の情報をうまく掴むには、薬剤師業界に強いキャリアコンサルタントに迷わず相談するべきでしょう。
転職エージェントに所属しているキャリアコンサルタントは、業界に特化して活動していますので、どのような人材が採用されるのか知り尽くしています。
そのような情報をうまく活用しない手はありません。
転職エージェントに登録するのは無料で、キャリアコンサルタントに相談することも無料ですから、転職を成功させるために利用していけばいいでしょう。
まとめ
これからまだまだ製薬会社でのリストラや早期退職は続いていくものであると予想できます。
製薬会社に務めているMRであれば、そのように感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな中で、ドラッグストアや調剤薬局の薬剤師への転職が注目されています。
コロナ禍でも安定した業績を叩き出していることもあり、安定を望む40代MRにとっては注目すべき転職先であると言えます。
薬剤師への転職を考えているのであれば、薬剤師業界を知り尽くしているキャリアコンサルタントに相談してみることが一番の早道になります。
ぜひうまく活用してみて、薬剤師への転職を成功させましょう。
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