外資系バイオベンチャーの転職でMRが注目しておきたい3つのポイント
「外資系ベンチャーに転職したい!」
わが国の製薬業界に参入する外資系バイオベンチャーが多くなりました。
国内では混乱を極めているMR業界ですが、活路を見出すための外資系に注目しているMRは少なくありません。
ご存じの方も多いとは思いますが、報酬はかなり高めで提示されることになり、気になる福利厚生もそれほど悪いということはなさそうです。
希少疾患に対する新薬開発に取り組まれているケースが多いので、やりがい面においても充実できるのではないかと考えます。
当分は薬価改定の影響を受けるようなこともないはずです。
ここでは、外資系バイオベンチャーに注目するMRのために、さまざまな情報をお伝えしていきたいと思います。
外資系バイオベンチャーの転職でMRが注目しておきたい3つのポイント
・報酬がかなり高めに設定されている
・新薬開発に携われる
・グローバルな活躍が可能
外資系バイオベンチャーの特徴を3つのポイントにまとめてみました。
やはり国内の製薬会社とは違い、独特の社風や考え方であることが分かります。
順番に見ていきましょう。
報酬がかなり高めに設定されている
外資系バイオベンチャーは噂通り報酬は高めに設定されています。
800万円程度から1000万円を超えるようなオファーも少なくない状況となっています。
研究開発職においてマネジメントに就く場合には、1500万円以上などといった話もあるくらいです。
転職してから月給が100万円を超えたという方もいるほどですから、外資系への転職で報酬に注目することは当然のことでしょう。
ただ、外資系は国内企業と比べて、かなりドライというか、シビアというか、同じような感覚で働くことは難しいようには感じます。
営業成績はどうしても求められますし、賞与については出来高であることがほとんどです。
「稼ぎたいなら成績を」という雰囲気の中で働ける方にはおすすめできるでしょう。
新薬開発に携われる
外資系バイオベンチャーは、新薬開発を持ってわが国に参入していることが分かります。
希少疾患に対する新薬開発に携われるのは、やりがい面において充実した仕事ができるでしょう。
例えば、先日お伝えしたイドルシア社であれば「クラゾセンタン(くも膜下出血に伴う脳血管攣縮薬)」や「ルセラスタット(ファブリー病薬)」などといった領域、インスメッド社であれば「アリケイス(肺MAC症薬)」などの開発に取り組んでいます。
自社で創薬している場合、その過程から携わることも多いので、やはりその薬に対する思い入れはほかとは異なるものになります。
自分が育ててきた子どもや孫を扱うような感覚で、営業を行うことができるのです。
グローバルな活躍が可能
外資系バイオベンチャーだからといって英語が必須という訳ではありませんが、英会話が可能であれば、通常のMRとは違った業務に携わることもあります。
外資系だけに本社の人間や海外の要人が来社するという機会も少なくありません。
そのような場合に、英会話ができると現場での状況の説明を求められるような場面や、場合によってはプレゼンを求められるようなこともあります。
語学力を活かしたいという方ならおすすめすることができますし、より会社の中枢で働いているような感覚にもなりますのでやりがいも感じられるでしょう。
さまざまなキャリアを積むことは大切なことだと考えます。
外資系バイオベンチャーに転職を検討する際の注意点
・日本から撤退する可能性
・トップが変わる可能性
・福利厚生が整っていないことがある
外資系バイオベンチャーは、国内の製薬会社にはない独特の注意点もあります。
順番にご紹介していきましょう。
日本から撤退する可能性
外資系であれば、これはどうしても避けて通れない問題かと思います。
本社があっての日本支社になりますので、倒産するようなことはないかと考えますが、日本から撤退するということはあり得る話かと考えられます。
当然の話ですが、日本での売上がそれほど良くない状況なのであれば、本社から撤退の指示が出るのはあたりまえのことでしょう。
そのような状況になった場合には、恐らくは会社から切られてしまうことは間違いないのです。
過去にもそのようなケースは見受けられていますので、転職を検討する際には決して報酬だけに目を奪われないようにしておくことが大切でしょう。
トップが変わる可能性
バイオベンチャーに限らず、外資系の日本企業は突然トップが交代してしまうということがあります。
トップが交代してしまうと同時に、日本法人立ち上げのメンバーがすべて入れ替わるなんてこともあります。
そのようなことになってしまうと、当然ながら経営方針は変わりますし、務めているスタッフの業務にも大きな影響を及ぼすことは間違いないことです。
外資系にいると、そのようなこともあると認識しておくことは必要であるように感じます。
福利厚生が整っていないことがある
福利厚生については、国内製薬会社と比較すると、やはり見劣りがします。
仮に国内企業と比較して年間で数百万円程度多くなるとしても、福利厚生のことを考慮すると、それほど収入に大きな開きがないこともあります。
例えば、「住宅補助」のように、毎月の上乗せがあるのとないのとでは、かなり大幅に影響することが考えられます。
仮に月10万円の住宅補助がある場合には、年間120万円が非課税で受け取れるわけですから、これは大きなインパクトになることは間違いないでしょう。
そして大きいのは退職金です。
バイオベンチャーでは退職金制度がない場合が多いです。
長く勤めれば勤めるほど、退職金は大きくなっていきますから、これがあるのとないのとではかなり大幅に差が出てきます。
月収だけで比較するのではなく、このようなポイントでも比較してみることが大切になるでしょう。
外資系バイオベンチャーにMRとして転職するには
冒頭から外資系バイオベンチャーの特徴や注意点についてご紹介しましたが、独特の社風や考え方がマッチしているのであれば、転職を検討していいと思います。
国内企業よりも合理的に評価してくれますので、着実に成果をあげる自信があるのであれば、むしろ外資系向きなのかもしれません。
外資系バイオベンチャーはそれぞれの公式サイトや一部の転職エージェントにおいて求人情報を知ることができます。
ただ、報酬が高いこともあるせいか人気が高く、求人が出るとすぐに打ち切られてしまいます。
そのため、事前に情報を集めておき、タイミングを見計らって転職に取り組むといいでしょう。
外資系バイオベンチャーに詳しいキャリアコンサルタントに相談しておけば、すぐに情報を教えてもらえます。
外資系に特化した転職エージェントであれば、常日頃から情報収集を行っており、また非公開求人として取り扱っていることもあるのです。
非公開求人の場合では、一般的に出回ることがありませんので、登録者にしか知り得ることができません。
登録や相談は無料ですので、まずは登録だけでも済ませておくようにしましょう。
まとめ
ぞくぞくと国内進出してくる外資系バイオベンチャー。
報酬や新薬開発へのやりがいなどによって、注目しているMRも多いのではないでしょうか。
恐らくこれからも国内で伸びてくる企業は多くなるのではないかと予想できます。
業界再編や薬価下げなどで不安を感じているMRであれば、外資系に目を向けてみることもいいのではないでしょうか。
転職エージェントに登録して、うまく情報を掴んでおくことをおすすめします。
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