【2021年最新】MR認定証の取得方法~MR認定資格の概要・受験資格・難易度・MRの採用について
これからMRになりたいという方から「MRにはMR認定証が必要なのですか?」とご質問をいただくことがあります。
結論を申しますと、MRの仕事をするうえで必須となる資格ではありませんが、取得者は98%を超え、営業先の病院に入るために認定証を求められることもありますから、必須の資格だと思っておいていいでしょう。
「じゃあ、MR認定試験の受験資格は?」
受験資格を得るには、一定の教育を受けることが必要となります。
この一定の教育については、2021年から製薬企業やCSOに入社前の学生さんや一般の方でも受講することができるようになりました。
つまり、学生の間にMR認定試験に合格しておくことが可能となったのです。
ここでは、2021年最新の「MR認定証」の取得方法については、その概要や受験資格、難易度などについて詳しくお伝えしていきます。
【2021年最新】MRに必要な資格「MR認定証」の取得方法~概要・受験資格・難易度について
冒頭にもお伝えした通り、2021年度からMR認定証を得るために必要な「MR認定試験」を製薬企業やCSOの入社前に受験できるようになりました。
これからMRを目指す学生や一般の方にとっては、就職がとても有利に働くものになりますから、合格しておくことをおすすめします。
ここでは、「MR認定証」の取得方法について詳しくお伝えしていきましょう。
MR認定制度とは
「MR認定制度」とは医療用医薬品の適正な使用と普及のために、「公益財団法人MR認定センター」が実施している試験のことを指しています。
医薬品を取り扱うMRは専門的な知識が必要となるために、客観的に評価できる「MR認定試験」を実施しているのです。
公益財団法人MR認定センターが公表している「 MRの概要」によりますと、2019年におけるMR数は57,158人となっていますが、その中でMR認定証を取得しているのは56,058人となっていて、その割合は98.1%となっています。
営業先となる病院やクリニックの中には、入館する場合にMR認定証を求められることもあることから、ある意味、必須の資格と言えるのかもしれません。
MR認定試験を受験しMR認定証を取得するには
MR認定証を取得するには「MR認定試験」に合格する必要があり、さらにMRを6か月経験することによって認定証を受け取ることができます。
2021年からは、製薬会社やCSOに入社する前でも基礎教育および認定試験の受験ができるようになりました。
「MR導入教育実施機関」にて基礎教育を受講することによって受験資格が与えられて、受験資格を得たら毎年12月中旬ごろにある試験を受験することになります。合格発表は翌年1月下旬ごろとなります。
「MR導入教育実施機関」とは、「株)医薬情報教育研究所「 学校法人医学アカデミー 薬ゼミトータルラーニング事業部」「株)エクスグローゼ」「株)アクメディッド」となっています。
MRを目指している学生や一般の方であれば、卒業年度の4月からMR導入教育実施機関にて「導入教育の基礎教育」を受講し、12月に受験、1月に合格といった流れになります。
「導入教育の基礎教育」の受講は、WEB講義動画を導入している教育実施機関もありますから、効率よく勉強を進めることができます。
翌年の4月には製薬会社やCSOに入社して、基礎教育や実務教育を受けたのちに現場に配属となり、経験を6か月積んだのちにMR認定証を受け取ることになります。
ただし、資格を取得せずに製薬会社やCSOに入社して受験資格を得ることも可能です。
入社後にMRになるための導入教育を受講すれば、受験資格を得ることができます。
この場合でもMR認定試験に合格し、6か月のMR経験を経ることによってMR認定証が交付されます。
MR認定試験の科目と難易度について
MR導入教育実施機関では、「導入教育の科目」を受講することになります。
その内容は、次の3点です。
-
医薬品情報
-
疾病と治療
-
MR総論
MR認定試験の実施内容についても、上記3つの科目から出題されることになります。
合格率ですが、近年では70%~75%程度で推移していることが分かります。
受験回 |
合格率 |
第26回(2019年度) |
74.3% |
第25回(2018年度) |
75.9% |
第24回(2017年度) |
69.8% |
第23回(2016年度) |
71.9% |
第22回(2015年度) |
73.1% |
※公益財団法人 MR認定センター「これまでの試験結果」より抜粋して筆者作成
約7割程度が合格している試験ですが、これは全体での数字で、新規受験者だけではなく再受験の方も含まれています。
新規受験者の合格率は例年80%~85%程度になっていますので、できれば初回で合格しておきたいものです。
ちなみに一度、試験を受けておけば仮に不合格であったとしても次年度に再受験することが可能です。
ただ、再受験の合格率は40%前後になっていることから、次年度まで合格するためのモチベーションを維持することが難しいのかもしれません。
新卒や未経験でMRへの就職・転職を成功させるには
新卒や未経験でMRへの採用を目指す場合、MRが減少している昨今において、高いハードルになりつつあります。
そのため、まずは冒頭からご説明している「MR認定試験の合格」は大きな武器になると言えます。
・学生の新卒・未経験採用を目指すなら「MR認定試験」の合格を
年度 |
中途採用をした企業の割合 |
新卒採用をした企業の割合 |
2020年度 |
65.0% |
42.5% |
2019年度 |
62.6% |
42.9% |
2018年度 |
61.4% |
43.8% |
2017年度 |
62.4% |
46.2% |
2016年度 |
64.3% |
46.9% |
※公益財団法人MR認定センター「MR白書」より抜粋して筆者作成
製薬企業でのMR採用の状況を見てみると、主に中途採となっていて、新卒採用は年々減少していることが分かります。
これは製薬企業が即戦力を求めていることが伺えます。
業界再編や薬価下げなど、厳しい状況が続く製薬業界は、生き残るために1人でも多くの戦力を確保したいと考えているのです。
では、新卒が採用されないかというとそんなことはありません。
そのため、冒頭からもお伝えしている通り、MRとして採用を希望しているのであれば、まずは「MR認定試験」の合格を目指すべきでしょう。
この合格を持っているのと持っていないのとでは、下地がまったく異なるものになるからです。
もちろん、未経験からMRを目指す場合でも、MR認定試験の合格は大きな武器になるはずです。
キャリアコンサルタントに相談を
製薬企業やCSOの状況については、求人情報だけ見ていてもなかなか掴むことはできません。
そのため、MR就職・転職に特化して活躍されているキャリアコンサルタントに相談することをおすすめします。
キャリアコンサルタントとは、転職エージェントに属しながら、就職・転職をアドバイスする専門家のことを言います。
製薬企業やCSOと常に連携を図っていることから、業界のことを知り尽くしているのです。
転職エージェントに登録することは無料で、キャリアコンサルタントへの相談も無料になっていますので、まずは登録して気軽に相談してみることから始めるといいでしょう。
まとめ
MRに必須である資格と言っても過言ではないMR認定証について最新情報をお届けしました。
取得者が98%を超えている資格ですので、これから製薬企業やCSOを目指している方でしたら、まずはMR認定試験に合格しておくことをおすすめします。
現在では教育機関において必要な科目の教育を受けることによって受験資格を得ることができます。
入社前の学生さんや一般の方でも受講することができるようになりましたので、合格しておくと採用に有利に働きます。
また、就職・転職活動においては、うまく転職エージェントのキャリアコンサルタントを活用するといいでしょう。
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