報酬ランキング第1位『ソレイジア・ファーマ』のビジネスモデルまとめ~転職は可能?MRの求人は?
『ソレイジア・ファーマ』という社名は一般の方からすると、それほど馴染みがないかもしれません。
しかし医薬品を扱う業界の中で、圧倒的な大差で報酬ランキング1位に輝いている企業なのです。
平均年収は1500万円を超えていると言われており、20代でもすでに1000万円を超える報酬を受け取っていると言われているのです。
ダイヤモンドオンラインが公表している「年収が高い会社ランキング」では、すべての業界の中で、3位に位置づけられていることも分かっています。
いかに報酬の高い企業であるのか理解することができるでしょう。
ただ、ソレイジア・ファーマには国内でMRが配置されておらず、独自のビジネスモデルで経営を続けていることが分かります。
世界中でバイオベンチャーは増えていますが、日本でもその傾向は高まってくるように感じています。
ここでは、ソレイジア・ファーマについてご紹介し、独自のビジネスモデルがどのようなものなのか、転職は可能なのかお伝えしていきます。
※参考:ソレイジア・ファーマ公式サイト
ソレイジア・ファーマの基本情報
上記でお伝えした通り、ソレイジア・ファーマは報酬ランキング1位に輝いているバイオベンチャーです。
どのような企業なのか、どのような営業活動を行っているのか、基本情報についてご紹介していきましょう。
ソレイジア・ファーマの基本情報
ソレイジア・ファーマは東京都港区にある内資系バイオベンチャーであり、創業は2006年12月となっています。
2011年には中国での開発活動を目的として事務所を開設しており、2014年に子会社を設立しています。
2017年には東京証券取引所マザーズに株式上場しました。
国内での従業員数は21人で、中国の子会社を含めると77名となっています。
子会社を含め77人という従業員数は、一般的な上場企業と比べると圧倒的に少ない人数であることが分かります。
それでいて、医薬品業界での報酬ランキングで第1位に輝いているのは、かなり効率のよりビジネスモデルに取り組まれていることが理解できるでしょう。
国内での従業員の平均年齢は49.9歳。
上場企業で働く従業員の平均年齢がおおむね41歳前後であることをみると、高い年齢層であることが分かります。
女性の管理職比率は50%であると公表されています。
国内での女性の管理職比率の平均が20%にも満たないことを考えると、女性が活躍できる企業であるのでしょう。
(※数値は2020年12月31日時点)
ソレイジア・ファーマの治療薬
ソレイジア・ファーマの製品には、国内向けのものと中国向けのものとに分けることができます。
すでに販売を開始しているのは2製品であり、創業以来4つの開発品を導入しています。
日本向け製品には、「エピシル口腔溶液」があります。
「エピシル口腔溶液」とは、がん治療や化学療法の際に生じる口内炎に対する医療機器であり、口腔内の痛みを緩和することができるものです。
国内での販売元はMeiji Seika ファルマ株式会社。国内では自社による販売は行っておりません。
2019年には中国において自社だけではなくLee’s Pharmaにおいても販売開始、さらに2020年には韓国Synex社に販売権を導出されています。
また、中国向け製品として経皮吸収型制吐剤「Sancuso」があります。
がん治療や化学療法の際に生じる悪心嘔吐全般のコントロールが可能となるもので、患者さんのQOL向上への貢献が期待されています。
ソレイジア・ファーマのビジネスモデル
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医療ニーズの高いがん領域に特化
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国内だけではなく中国市場に注力
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リスクコントロールされたビジネスモデル
上記での基本情報において、販売元がソレイジア・ファーマでないことや、販売権を導出していることについて疑問を持たれた方も多いかもしれません。
これがソレイジア・ファーマ独自のビジネスモデルであるといえ、今後はバイオベンチャーにおいてこのようなモデルの採用が多くなることが考えられます。
では、ソレイジア・ファーマの特徴でもあるビジネスモデルについて、3つのポイントをご紹介していきます。
医療ニーズの高いがん領域に特化
ソレイジア・ファーマにおいては、医療ニーズの高いがん領域、しかも副作用のコントロールに特化した製品によって事業展開をおこなっていることが分かります。
日本での主な死因をみていると、がんによる死亡がもっとも高く、中国においても同様の傾向があります。
また、がん治療には副作用がみられますが、QOLの向上のために副作用をコントロールすることはとても大切であると考えられているのです。
国内だけではなく中国市場に注力
上記でもお伝えしている通り、日本や中国ではがん治療のニーズが高く、またがん治療に伴う副作用のコントロールに対するニーズも高い状況であることが分かります。
また、世界の医薬品市場規模では、1位はアメリカですが、2位が中国、3位が日本となっており、アジアにおいて市場が大きいことも分かります。
特に中国での医薬品市場は増加傾向になりますので、ソレイジア・ファーマが注力している理由も理解できるでしょう。
リスクコントロールされたビジネスモデル
ソレイジア・ファーマでもっとも注目すべき点は「ビジネスモデル」にあるかと考えます。
一般的な製薬会社においては、
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基礎研究
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製剤研究
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非臨床開発
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製造
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臨床開発
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販売・マーケティング・製造販売後調査
といった流れで事業が行われています。
しかし、ソレイジア・ファーマにおいてはその中で、
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臨床開発
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販売・マーケティング・製造販売後調査
のみの事業活動となっています。
さらに、「販売・マーケティング・製造販売後調査」を行っているのは中国にある子会社のみとなっており、国内では「臨床開発」を行った後に、販売権を導出しています。
国内で販売されている製品「エピシル口腔溶液」は、販売元がMeiji Seika ファルマ株式会社になっているのはそのためです。
国内のソレイジア・ファーマにMRが配置されていない理由もお分かりになったでしょう。
販売元であるMeiji Seika ファルマ株式会社のMRが営業を行っているのです。
ちなみに、中国の子会社にはMRが配置されており、その数は40名となっています。
ソレイジア・ファーマでMRになるには
冒頭からもお伝えしている通り、ソレイジア・ファーマにはMRが配置されておらず、現在のビジネスモデルの中でMRを配置することは考えられないでしょう。
ただ、今までの製薬会社のビジネスモデルをくつがえすものであるために、その中で働きたいと考える方は多いようにも思います。
ソレイジア・ファーマの求人は現在、公式には募集されていません。
非公式に採用募集がされる可能性があるために、キャリアコンサルタントに相談しておくことをおすすめします。
転職エージェントには企業の非公式採用が掲載されることがあるからです。
まとめ
ソレイジア・ファーマの基本情報やビジネスモデルについてご紹介しました。
がん領域に特化し、アジアでの販売を注力、さらに国内においては自社で販売しないというビジネスモデルを確立して、利益を拡大してきました。
それが、現在の報酬ランキング1位である要因となっています。
ソレイジア・ファーマへの転職情報が気になる方は、転職エージェントへの無料登録を済ませておきましょう。
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