ロシュ(中外製薬)のMRになる!就職・転職はできる?採用について徹底調査!
世界の製薬企業の売上高ランキングでNo.1に輝くのは、スイスのバーゼルに本拠を構える『ロシュ(エフ・ホフマン・ラ・ロシュ(F. Hoffmann-La Roche)」。
2020年に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けたにも関わらず、売上減少を5.1%に抑え、624億6000万ドル(約6兆6488億円)と輝かしい数字を残しています。
日本に進出したのは1924年、今から約100年前のことで、その後に日本ロシュとして経営を行う、日本国内で初めての外資系製薬企業となったのです。
ロシュの代表的な薬剤には、抗不安薬市場を席巻した「シアゼパム(日本名:セルシン)」、インフルエンザ治療薬「オセエルタミビル(タミフル)」があります。
現在は、血友病治療薬「ヘムライブラ」や免疫チェックポイント阻害薬「テセントリク」などによって多くの利益をあげることに成功しています。
ロシュ日本法人は現在、中外製薬を買収、日本国内での医薬品事業においては中外製薬を通じて行っています。
ここではロシュ(中外製薬)の情報を詳しくお伝えしていきます。
ロシュ(中外製薬)の基本情報
ロシュ、そしてロシュの国内法人である中外製薬の情報についてご紹介しましょう。
医薬品の売上が好調であり、平均年収を押し上げていることが分かります。
ロシュの基本情報
ロシュはスイスのバーゼルに本拠を置く製薬企業で、設立は1896年、世界中には9万人以上の従業員が働いています。
日本法人は1924年に日本ロシュとして進出、2001年には中外製薬と業務提携を結んだ後に、翌2002年に買収して、日本ロシュと合併しています。
名称は中外製薬のままで、日本国内での医薬品事業は中外製薬を通じて行うことになりました。
1998年に日本ロシュから分社化した「ロシュ・ダイアグノスティックス」は、診断薬・医療機器メーカーとして、中外製薬とは別の日本法人として活動しています。
中外製薬の基本情報
中外製薬は1925年に誕生した「中外新薬商会」が前身で、関東大震災の中で深刻な医薬品不足を解消すべく設立されました。
戦後には殺虫剤「バルサン」のヒットによって急成長し、1960年代に入ってからは大衆薬から医療用医薬品の開発に力を入れるようになります。
1980年代には遺伝子工学や微生物を活用したバイオ創薬に方向転換し、この方針が今日においても強みとなっています。
2002年にはロシュとの業務提携を開始、その後の買収によって、それまでのバイオ医薬品に加えて、ロシュの創薬品も取り扱うようになります。
ただ、当時のCEOは「買収ではなく戦略的提携」と発言し、現在も東証一部上場を維持するなど、中外製薬としての独立性を保っているのが特徴であると言えるでしょう。
現在、本社は東京都中央区、従業員は約7500人となっています。
ロシュ・中外製薬の業績や医薬品の売上
2020年4月~2021年3月までの本決算で比較すると、中外製薬の売上高は国内において第5位となっています。
売上が急上昇しており前年比14.7%、前年度5位だったエーザイを抜いています。
業績推移をみていると増収傾向にあり、過去の最高業績を更新し続けていることでも注目されています。
売上が好調なのが血友病治療薬「ヘムライブラ」。2018年に日本で発売が開始され、高い治療効果があると期待されて、2019年には世界で約1500億円を売り上げたことでも知られています。
その他にも関節リウマチ治療薬「アクテムラ」、肺がん治療薬「アレセンサ」が好調であることが知られており、2019年にはアクテムラは約410億円、アレセンサは約230億円を売り上げています。
しかも、アクテムラは新型コロナウイルス感染症治療薬としても活用されており、2021年8月には供給が不足するとも発表されています。
中外製薬のMRの働き方・収入
新型コロナウイルス感染症の蔓延はMRの働き方を大きく変化させましたが、中外製薬においても例外ではありません。
多くの製薬会社ではZOOMなどを活用したリモート営業に力を入れているのが知られていますが、中外製薬ではLINEを用いたやり取りを中心に営業活動が行われています。
LINEはビジネス版の「LINE WORKS」と呼ばれるもので、中外製薬のMRが直接、病院の医師や医療関係者と繋がることができるようになりました。
情報提供が敏速に手軽に行えるようになり、医師や医療関係者にとっても質問などを随時行えるようになります。
また、映像でのコミュニケーションも可能であることから、時間を取って営業活動を行うことも可能なのです。
中外製薬の平均年収は約1000万円。MRは800万円~900万円程度であると考えらます。
年収水位は上昇傾向にありますが、これはやはり薬剤の売上が好調で、後押ししている影響が大きいでしょう。
外資系企業ではありますが、上記でもお伝えした通り、国内での独立性が高いために、内資系独特の社風や福利厚生であることも知られています。
中外製薬への転職・中途採用は可能なのか
中外製薬では積極的に中途採用に取り組んでいます。
MRとして転職するためにはどうすればいいのかお伝えしていきましょう。
中外製薬でMRとして働くことのメリット
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年収が高い
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内資系の社風
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福利厚生が行き届いている
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オンコロジー領域、遺伝子工学、バイオ分野で活躍ができる
MR転職を検討する際に、「外資系」「内資系」にこだわる方は多いように感じます。
成績に沿って評価される外資系で働きたいという方と、日本人特有のアットホームな社風の中で働きたいという方に分けられるのではないでしょうか。
中外製薬は日本ロシュが買収した外資系企業ではありますが、もともと中外製薬として成長し、買収時にもCEOが「業務提携」と言い切ったこともあって、内資系の社風を維持しています。
もちろん、内資系製薬企業にみられる福利厚生水準の高さも同様に見られていることから、働きやすさも申し分ありません。
また、オンコロジー領域、遺伝子工学、バイオ分野といった新しい分野に力を入れていることから、MRとしてのスキルも高めることができるのです。
中外製薬にMRとして転職する方法
中外製薬はキャリア採用として中途採用も積極的に行っていますが、公式サイトでの採用募集では主に研究開発分野となっており、MRは見つけることができません。
MRの採用は転職エージェントなどによって不定期に募集されています。
そのため、まずはMR転職に特化した転職エージェントに登録しておき、キャリアコンサルタントに相談しておくと良いでしょう。
キャリアコンサルタントは常に製薬企業の情報を収集、また連携も密に行っていることから、どのような人材を求めているのかについても熟知しています。
そのような生きた情報を得るためには、キャリアコンサルタントに直接相談することが一番早いと言えるのです。
まとめ
ここではロシュ・中外製薬の情報について詳しくお伝えしました。
ロシュは世界でトップを走る製薬企業であり、日本国内では中外製薬を通じて医薬品を届けていることが知られています。
売上は好調であり、研究開発も盛んに取り組まれていることから、今後も注目すべき製薬企業でしょう。
MRとして転職を希望しているのであれば、公式に募集される機会が少ないので、転職エージェントへの登録をおすすめします。
キャリアコンサルタントに相談しながら、うまく転職活動に取り組むと良いでしょう。
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