MRが転職で強みにできるポイントとは~30代からの異業種への転職のために
「もうMRを辞めたい…」
そのように考える30代のMRは少なくありません。
新型コロナウイルス感染症による営業スタイルの変化、厳しいノルマ、転勤、リストラ、早期退職…。そのような過酷な状況により、異業種にやりがいを求めるMRが増えているのです。
とはいえ、いざ異業種に転職しようとしても、自分自身に何ができるのか、どのような仕事ができるのか、改めて考えてみるとよく分からないものです。
しかし、自己分析をしてみるとMRにはいくつもの高いスキルを持ち合わせているために、異業種でも今まで以上に活躍することは可能なのです。
ここでは、MRが異業種を目指すために、強みにできるポイントについてご紹介し、どのように転職を進めていけばいいのかお伝えしていきましょう。
30代MRが転職で強みにできる7つのポイントとは
実際にMRを辞めて異業種に転職して活躍している方々をみると、MRで培ったスキルや知識をうまく活用していることが分かります。
では、MRにはどのような強みがあるのでしょうか。
7つのポイントについてまとめてみましたのでご紹介しましょう。
営業スキル
MRが持っているスキルとして、真っ先に挙げられるものに「営業力」があります。
医師や薬剤師、医療関係者とやり取りしながら医薬品の情報提供を行ってきたという経験は、異業種においても高いスキルとして評価されることになります。
もちろん、情報提供だけではなく、医療関係者のネットワークを駆使し、その場その場で合理的な判断をしながら営業を進める論理的思考力は、異業種でも十分通用するスキルです。
そのため、高い営業スキルを求めている企業から、MRの退職者を注目しているのです。
情報収集スキル
MRが情報収集をどこから行っているか調査してみると、その半数程度は学術誌からだという結果が出ています。
学術誌から情報収集するMRの姿勢は当たり前のようなものであることが分かりますが、そこには情報収集に対する感度やピンポイントに情報へアクセスする能力の高さがバックグラウンドに存在します。
学術誌からの情報収集自体は異業種において必要にならないことも多いとは思いますが、情報収集するためのスキルについては高く評価されることになります。
その情報はマーケティングなど、あらゆるジャンルに活用できるからです。
英会話・英文読解力
MRの中には英会話や英文の読解力のスキルの必要性を感じ、TOEICなどに挑戦している方も少なくありません。
上記でもお伝えした学術誌による情報収集は、英語の医学論文を読み進めていかねばならないことも多くあります。
また、外資系製薬企業に勤めているMRであれば、社内でのプレゼンなどを英語で行う機会が頻繁にあるのではないでしょうか。
例えば、ITやICTの技術などにおいては、アメリカから数年経過してから日本に登場し、それがブームになるということも珍しいことではありません。
そのため、英語力に優れている方であれば、海外の最先端の情報をいち早く知ることができるということなのです。
コミュニケーションスキル
MRは営業力と共に高いコミュニケーションスキルが求められています。
営業時に活用できるスキルであることはもちろんのこと、リーダーシップを取ったり、スムーズに業務を進めるうえでとても重要なスキルであると言えるでしょう。
そもそもコミュニケーションは信頼関係を築くことや生産性を向上させること、効率化を図るなどにおいて必要となるものです。
つまり、単に会話力があるというだけではなく、ビジネススキルとしてかなり重宝されるスキルであることは間違いないのです。
マーケティングスキル
MRには高いマーケティングスキルが備わっていますが、実はそこに気付いていない方が少なくありません。
マーケティングスキルとは、
データ分析
企画力
論理的思考力
コミュニケーションスキル
プレゼンテーションスキル
情報収集スキル
ITスキル
などを含めたものであると考えられています。
マーケティングスキルと言うとピンと来ない方は多いかもしれませんが、上記のように分解して考えてみると、普段からMRの業務として行っていることばかりです。
そのため、MRから異業種の転職先として、IT・WEB系のデータマーケターや医療業界をはじめとするコンサルタントなどを目指す方が増えているのです。
医薬品に関する情報や知識
MRは製薬企業において情報提供を行っている訳ですから、当然ながら医薬品に関する深い情報や知識を有していることになります。
MRとしては当たり前のことであっても、医療の関係者以外は、それほど医薬品に関する深い知識を身につける機会はそれほど多くありません。
しかも、医師をはじめとして、医療関係者から直接入手する医療情報については、かなり大きな強みであると言っても過言ではないでしょう。
製薬・医療業界の情報
製薬業界や医療業界に特化した情報を深く知り得ているということは、MRの大きな強みの一つであると言えます。
例えば、これからMRになりたい、製薬企業で働きたい、などという希望を持っている方に対して、どのようにすればこの業界に進むことができるのか、生の情報を提供することができます。
実際、製薬業界の情報や知識を活かして、キャリアコンサルタントを営んでいる元MRも少なくないことが分かっています。
30代MRが異業種への転職で成功するためには
「30代からの異業種の転職は遅いかな…」と考える方は少なくありませんが、上記でお伝えした強みを活かしていけば、そんなことはありません。
30代のMRがどのような業界に転職しているのか、またどのように転職を進めていけばいいのかご紹介していきましょう。
30代MRに多い異業種の転職先の事例
MRが転職先として検討するうえでもっとも多いのはやはり「MR」で、MR以外において言えば医療業界が多くみられます。
例えば、つぎのような職種が王道だと言えるかもしれません。
薬剤師
CRA(臨床開発モニター)
CRC(治験コーディネーター)
医療機器・ヘルスベンチャー
今までのスキルがダイレクトに活かせる職種でもありますので、割と抵抗感なく転職先として目指すことができるように思います。
また、自身の強みを活かして、次のような職種にチャレンジしている方も少なくありません。
医療系広告代理店
医療系IT・WEB企業
医療系コンサルティング会社
生命保険・証券会社
M&A仲介
キャリアコンサルタント業などで起業
30代であれば異業種であっても十分転職先として検討することが可能な業界です。
特に医療やヘルスケア事業を展開している企業であれば、MRで培ったスキルは重宝されるはずです。
生命保険・証券会社・M&A仲介などについては、金融やビジネスに変化が起きている昨今において、営業スキルやコミュニケーションに長けているMRの転職先として増えています。
また、近年においてはスキルを活かして起業する方も増えてきました。
30代MRが異業種への転職で成功するためには
30代のMRが異業種への転職を目指していくのであれば、自身の強みをしっかりと明確にして、その強みを武器にしていくことが大切です。
強みの一例として冒頭からお伝えしましたが、深掘りしていくと、まだまださまざまなものが明確になってくるはずです。
ただ、自身にどのような強みがあるのか明確にするのは、自分では難しいとも言えるのではないでしょうか。
そのため、転職のプロであるキャリアコンサルタントにも相談しながら、自身の適職にどのようなものがあるのか判断していくことをおすすめします。
第三者の視点から強みを分析してもらうことができ、どのような職種に応募することができるのか明確になります。
うまく活用していくと良いでしょう。
まとめ
MRや製薬企業に限らず、一般的に転職は30代が限界などと言われることがあります。
しかし、強みをアピールできる方であれば、いつまでも求められるものなのです。
そのため、まずは自己分析に取り掛かるようにし、自分にどのようなことができるのか、検討してみるといいのではないでしょうか。
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